






■田中志子先生 プロフィール
平成3年帝京大学医学部卒業。
その後群馬大学第一内科で研修を重ね、結婚を機に実家の内田病院へ入る。
元々内分泌・代謝疾患(糖尿病など)の研究室に所属していたが、現在は認知症を主とした老年医学を専門としている。日本で始めて医師として認知症介護指導者となり、地域や医療関係者への認知症啓蒙活動に勤めている。一方現在群馬大学大学院医学系研究科・社会環境医療学の大学院生でもある。
プライベートでは3人の子供の母であり、働く母親たちの相談、悩みなども受けている。
頑張る介護リーダー、老年看護、GPnetなどに論文掲載

| 資格: |
日本内科学会認定医 日本医師会認定産業医 介護支援専門員 群馬県認知症介護指導者 |
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介護施設を選ぶ。こんな経験は多くの方が初めてであり、何を基準にしたらいいのか戸惑うもの。大切なご家族のために、できるだけ良い環境を探してあげたい、と思うのはごく自然の流れといえましょう。
本来であれば、すべての介護施設がご満足いただけるものであればこうした心配もなくなるはずですが、その施設によって考え方や体制などが異なるため、皆様のご希望に「あう・あわない」といった問題は当然発生します。Aさんご家族にとっては良い介護施設でも、Bさんご家族にとっては希望に合わないということも多々あるのです。
ここではできるだけ入所してから、「こんなはずじゃなかった」と思わないためにも、事前にどんなポイントをチェックすればいいのかをご紹介します。 |



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入所前には必ず見学にいくこと
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大切なご家族が入所する場ですから、必ず介護施設の見学に行くことをお勧めします。その際に「うちは見学を受付けていません」と、言われることがあるかもしれません。見学できない=悪い施設、と考えるのは早急すぎますが、ではなぜ見学を受け付けていないのか、その理由を必ず確認してください。なぜ、施設の中を見せることができないのか、と。
さあ次は見学の許可が出たら、実際に介護施設を訪ねてみましょう。見学と一言で言ってもいろいろあり、玄関を入ったところまでしか見ることができない施設もあります。また入所が確実でない人にはみせない、という施設もあります。どこまで見せてくれるか、というのもひとつのポイントになると思います。 |

衛生、拘束、虐待。チェックしていますか?
では、実際に見学する際には、次のポイントをチェックしてみましょう。
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施設内は衛生的か、不潔な感じがしないか? |
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拘束されている人がいないか? |
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虐待をされていないか? |
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衛生的であることは、介護スタッフの目が行き届いてる証拠
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| 施設内が衛生的に管理されているかは、介護施設の基本中の基本。認知症がすすむとどうしても食べこぼしやトイレの不始末などもありますが、それでありながら清潔感のある施設は、介護スタッフ達がこまめにご利用者の方の様子に注意しており、何かあればすぐに対処できることの証でもあります。不潔なまま放置されているような状態では、介護スタッフの目が行き届いているとは言えません。 |



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拘束はできるだけしないこと、これが新しい介護
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| 過去の日本の介護施設では、夜間徘徊や異食防止に患者さんを拘束してきた歴史があります。しかし、新しい介護の考え方として、拘束はできるだけしないこと、というコンセプトがあります。認知症になってしまったからといって人の尊厳までを奪うことは許されません。押さえつける介護ではなく、できるだけその人にあわせてあげることのできる介護が必要です。また徘徊を続ける人にとっては、動き続ける何らかの理由があると考えています。このため徘徊を拘束して無理に止めるのではなく、患者さんが迷うことなく安全に施設内で歩くことができるように施設側を替えることが望ましいと思います。 |



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殴るだけが虐待ではない。無視や無理強いは虐待です。
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虐待というと、一般的には殴る蹴るといったことをイメージされる方が多いでしょう。実際には患者さんにとって、嫌なことをされることは虐待だと思ってください。例えば、患者さんが目や手振りで介護スタッフに何かを訴えている。しかし、忙しさのあまりにこれを無視している。これもひとつの虐待といえるでしょう。人に無視をされるというのは、自分を著しく損なわれることにつながります。また、介護施設には様々なイベントやリハビリのメニューが用意されています。
しかし、人前で歌うことの嫌いな人に音楽療法をさせても、本人にとっては嫌なことを強制されているだけであり、カタチをかえた虐待といえます。介護施設とは、誰のための施設であるのか。ご利用者の方のもの。そうした前提ができていることが重要です。 |

| いくつかポイントをご紹介してきました。もしあなたのご家族がこうした一種の虐待にあっていると分かったとき、どうしますか?当然、助け出して別の施設に換えたいと思うことでしょう。でも次の受け入れ先があるかどうか、心配が心の中で駆け巡り、そう簡単に換わる勇気を持てないこともありますね。そんな時は「それで本当に幸せなのか」と、もう一度ご家族で考えてみてはいかがでしょうか。 |
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